2008年12月27日
四国ミュージアム回廊:二十八館目 いの町紙の博物館/四国
土佐和紙の歴史をひもとくと、いの町出身の製紙家、吉井源太(1826~1908)の存在は欠かせない。紙や道具の改良を自ら手がけて全国に広めるなど、明治時代以降の製紙業の礎を築いた先覚者として評価されている。
土佐和紙の起源は定かではないが、平安時代中期の「延喜式」に紙の産地として登場。江戸時代初期、土佐藩初代藩主の山内一豊が草木染めで黄やピンクなどの色をした「土佐七色紙」を幕府に献上し、好評を博したため、土佐藩の「御用紙」としての紙すきが始まったという。
こうした藩による「御用紙漉(すき)」の家に生まれたのが源太だ。父親の跡を継いだ源太が30代前半の時に取りかかったのが「簀桁(すけた)」の改良だった。原料をすくい左右に揺らして仕上げる道具で横約90センチ、縦約60センチにまで大型化。従来の2、3倍もの大きな紙がすけるようになり、増産が可能になった。
このほか、源太は美濃(岐阜県)から「典具帖紙(てんぐじょうし)」を土佐に持ち帰り、「土佐典具帖紙」として改良した。世界で一番薄いとされる0・03ミリの手すき和紙だ。当時はタイプライターの紙として使われ、米国や欧州にも輸出された。ちなみに現在の土佐電鉄の路面電車は、和紙などの貨物を運ぶためにいの町を西の終着点として、1908年に開業した。
和紙の需要に便乗しようと、粗悪な和紙も出回るようになった。「粗製乱造の禁止」を訴えていた源太は、同業組合を結成。業者がそろって同じレベルの製品を作り、高品質を保つことに力を注いだ。源太の日記には「粗悪品があったら10倍をもって弁償する」などと書き込まれているという。
源太はこうして「紙の町、いの町」の発展の基礎を築くと共に、西日本を中心に28府県に自ら出向くなどして技術を広く伝えたため、紙業界の功労者としてたたえられている。技術は明治31(1898)年、口述によって「日本製紙論」にまとめられ、米国・ニューオーリンズ万国博覧会(1885年)で一等賞を受賞するほどだった。
今年は源太の没後100年。いの町紙の博物館では企画展として「産業人・吉井源太」を7日まで開いている。源太の功績を知るだけではなく、源太愛用のバッグや本人が描いた墨画なども展示され、文化人としての側面も見て取れる。
地元の小学生たちの郷土学習にも人気の源太。高橋正代館長は「紙業界の功労者、源太さんを多くの人に知ってほしい」と話している。
土佐和紙の起源は定かではないが、平安時代中期の「延喜式」に紙の産地として登場。江戸時代初期、土佐藩初代藩主の山内一豊が草木染めで黄やピンクなどの色をした「土佐七色紙」を幕府に献上し、好評を博したため、土佐藩の「御用紙」としての紙すきが始まったという。
こうした藩による「御用紙漉(すき)」の家に生まれたのが源太だ。父親の跡を継いだ源太が30代前半の時に取りかかったのが「簀桁(すけた)」の改良だった。原料をすくい左右に揺らして仕上げる道具で横約90センチ、縦約60センチにまで大型化。従来の2、3倍もの大きな紙がすけるようになり、増産が可能になった。
このほか、源太は美濃(岐阜県)から「典具帖紙(てんぐじょうし)」を土佐に持ち帰り、「土佐典具帖紙」として改良した。世界で一番薄いとされる0・03ミリの手すき和紙だ。当時はタイプライターの紙として使われ、米国や欧州にも輸出された。ちなみに現在の土佐電鉄の路面電車は、和紙などの貨物を運ぶためにいの町を西の終着点として、1908年に開業した。
和紙の需要に便乗しようと、粗悪な和紙も出回るようになった。「粗製乱造の禁止」を訴えていた源太は、同業組合を結成。業者がそろって同じレベルの製品を作り、高品質を保つことに力を注いだ。源太の日記には「粗悪品があったら10倍をもって弁償する」などと書き込まれているという。
源太はこうして「紙の町、いの町」の発展の基礎を築くと共に、西日本を中心に28府県に自ら出向くなどして技術を広く伝えたため、紙業界の功労者としてたたえられている。技術は明治31(1898)年、口述によって「日本製紙論」にまとめられ、米国・ニューオーリンズ万国博覧会(1885年)で一等賞を受賞するほどだった。
今年は源太の没後100年。いの町紙の博物館では企画展として「産業人・吉井源太」を7日まで開いている。源太の功績を知るだけではなく、源太愛用のバッグや本人が描いた墨画なども展示され、文化人としての側面も見て取れる。
地元の小学生たちの郷土学習にも人気の源太。高橋正代館長は「紙業界の功労者、源太さんを多くの人に知ってほしい」と話している。
2008年12月24日
土佐経済同友会:日本一輝く田舎に /高知
県内の会社経営者らでつくる「土佐経済同友会」が27日、1次産業の活性化に向けた提言をまとめ、尾崎正直知事に提出した。コンセプトは「日本一輝く田舎・高知」。県を丸ごとブランド化した上で、食品加工や地産地消などの推進を求めている。
同友会は昨年8月にも県経済の活性化策などについて提言。今回は、県が策定中の「県産業振興計画」に役立ててもらおうと、1次産業に特化した委員会を作り、計9回の会合を重ねて提言をまとめた。
提言は、環境にやさしい▽健康に良い▽安全・安心--をキーワードに3本柱で構成。このうち、「県まるごとブランド化の推進」では、ユズのジュースなどに代表される食品加工に力を入れ、農産品の成分などで味の数値化を目指し、他の産地と差別化を図るとのユニークな提案が盛り込まれた。
また、地産地消に加え、地元で消費される1次産品を地元で生産する「地消地産」の考えを取り入れ、学校給食での県産品使用率の目標設定を提案。さらに、生産地からの距離をランク分けした「フードマイレージ」を導入し、より地元に近い場所で作られた農産品を購入するといった県民の意識改革を提言した。
同友会の岡内啓明・代表幹事は「中長期的な目標など、県の計画作りで漏れている要素を補える提言になれば」と話し、尾崎知事は「産業振興のために力を合わせることが大切で、提言を真剣に検討していきたい」と述べた。【服部陽】
同友会は昨年8月にも県経済の活性化策などについて提言。今回は、県が策定中の「県産業振興計画」に役立ててもらおうと、1次産業に特化した委員会を作り、計9回の会合を重ねて提言をまとめた。
提言は、環境にやさしい▽健康に良い▽安全・安心--をキーワードに3本柱で構成。このうち、「県まるごとブランド化の推進」では、ユズのジュースなどに代表される食品加工に力を入れ、農産品の成分などで味の数値化を目指し、他の産地と差別化を図るとのユニークな提案が盛り込まれた。
また、地産地消に加え、地元で消費される1次産品を地元で生産する「地消地産」の考えを取り入れ、学校給食での県産品使用率の目標設定を提案。さらに、生産地からの距離をランク分けした「フードマイレージ」を導入し、より地元に近い場所で作られた農産品を購入するといった県民の意識改革を提言した。
同友会の岡内啓明・代表幹事は「中長期的な目標など、県の計画作りで漏れている要素を補える提言になれば」と話し、尾崎知事は「産業振興のために力を合わせることが大切で、提言を真剣に検討していきたい」と述べた。【服部陽】
2008年12月21日
個性豊か 土佐の仏像巡り

大豊町などに伝わる貴重な仏像を見学するツアーが20日、行われる。研究者や愛好家のグループ「地方仏研究会」=伊東聖隆会長(土佐市、清瀧寺住職)=が、風土に根ざした県内の仏像の魅力を知ってもらおうと企画。平安~鎌倉時代の古仏を鑑賞しながら、土佐の歴史や文化に触れることができる。
同会は今年9月、香美市立美術館で県内の仏像を集めた展覧会が開かれたのを機に、仏像の保存と公開の両立を考えようと設立された。
呼びかけた元高知女子大助教授の青木淳・多摩美術大准教授によると、平安から鎌倉時代にかけて、土佐には中央の役人が赴任したり、貴人が流刑になったりしており、この時代の仏像が多く伝わっている。都風の端正な仏像がある一方で、目鼻が中心に集まってやや童顔に見える独特の顔立ちのものもあり、個性豊かという。
当日は、午前11時40分に高知駅をバスで出発。十一面観音像(県指定文化財)がある土佐町の中島観音堂を経て大豊町に向かい、定福寺の六地蔵(県指定)、豊楽寺薬師堂(国宝)に安置された薬師如来像(重文)などを見て回る。
2008年12月18日
高知県、産業振興に重点
高知県は5日、2009年度当初予算の見積もり概要を発表した。一般会計の総額は前年度に比べ3.6%増の4287億2400万円。昨年末に就任した尾崎正直知事が1年かけて方向付けた政策を具体化する内容で、産業振興計画の実施など低迷する経済の立て直しに重点を置く事業をそろえた。
尾崎知事は「経済の活性化」「インフラの充実」「教育の充実と子育て支援」「県民の安全安心の確保」「日本一の健康長寿県づくり」の5つを重点施策に掲げており、これらを推進するための予算として45億4500万円を見積もった。経済の活性化が33億7700万円と最も多くなっている。
11月に中間とりまとめをし、今年度中に作成する産業振興計画関連では、商品開発から販路開拓まで支援する産業振興推進総合支援事業に6億円、成長分野育成支援事業に1億1700万円を計上。2010年放映の大河ドラマ「龍馬伝」などを生かして観光客を誘致する観光交流拡大事業では10億5100万円を見積もった。
尾崎知事は「経済の活性化」「インフラの充実」「教育の充実と子育て支援」「県民の安全安心の確保」「日本一の健康長寿県づくり」の5つを重点施策に掲げており、これらを推進するための予算として45億4500万円を見積もった。経済の活性化が33億7700万円と最も多くなっている。
11月に中間とりまとめをし、今年度中に作成する産業振興計画関連では、商品開発から販路開拓まで支援する産業振興推進総合支援事業に6億円、成長分野育成支援事業に1億1700万円を計上。2010年放映の大河ドラマ「龍馬伝」などを生かして観光客を誘致する観光交流拡大事業では10億5100万円を見積もった。
2008年12月15日
高知女子大、土佐市と協定 健康促進研究など

高知女子大と高知県土佐市は、まちづくりや健康促進などの研究で連携する協定を結んだ。同大が行政機関と連携するのは初めて。山根洋右学長と土佐市の板原啓文市長が、高知市永国寺町の同大永国寺キャンパスで協定書を交わした。
土佐市が環境対策や健康づくりなどについて同大に相談したことがきっかけ。同大は教員の研究成果を、市は研究のためのフィールドを提供することで協力する。協定書の調印式で、板原市長は「伝統と個性ある大学との連携をうれしく思う。互いの発展を期待する」、山根学長は「協定第1号として、様々な分野に参画できたら」と話した。
すでに、生活デザイン学科が市や農協職員らとエコバッグを製作中。完成後は2000枚を市内のスーパーなどで無料配布し、レジ袋がどれぐらい減ったかを調査する。健康栄養学科では、3年計画で同市特産のフルーツトマトを使ったジュースを一部の市民に飲んでもらい、免疫力の増加や生活習慣病の予防効果などについて調べる。
2008年12月12日
車窓華やぐクリスマス

土佐くろしお鉄道は9日夕から、中村・宿毛両線で、普通車両の「だるま夕日号」車内に飾り付けをした「クリスマス列車」の運行を始めた。25日夕まで走らせる。
車内でもクリスマスムードを楽しんでもらおうと、昨年から「中村・宿毛線運営協議会」(県と7市町村)が企画。この日は四万十市と四万十町の職員ら5人が、運行前に約2時間かけて窓や天井、壁、手すりなどにモール、トナカイの人形、ミニツリーなどを飾り付け、車内は華やいだ雰囲気になった。
運行時間は決まっていないが、窪川~宿毛間を1日1回以上往復させる。12日には中村、宿毛駅構内で保育園児らに手伝ってもらってツリーの飾り付けをし、イルミネーションも点灯させる。
2008年12月10日
イルミネーション:新しい冬の風物詩 土佐清水のXマス電飾
土佐清水市中心部の民家や商店にイルミネーションが飾り付けられ、クリスマス気分を盛り上げている。赤、青、黄色などの電飾でサンタクロースやトナカイなどが浮かび上がり、通行人や観光客たちの目を楽しませている。
同市天神町の住民たちが「暗くて寂しい通りを明るくしよう」と02年から始めた。当初は30軒ほどでスタートしたが、年々設置する家が増え、今では約70軒ほどが参加、冬の風物詩にもなっている。
夕暮れとともに一斉に点灯されると、親子連れや若いカップルなどに交じり、市外からの見物客も訪れ、携帯電話で写真を撮す人も。特に今年は「花・人・土佐であい博」の参加イベントとなっていることから観光客も増加している。
同市天神町の住民たちが「暗くて寂しい通りを明るくしよう」と02年から始めた。当初は30軒ほどでスタートしたが、年々設置する家が増え、今では約70軒ほどが参加、冬の風物詩にもなっている。
夕暮れとともに一斉に点灯されると、親子連れや若いカップルなどに交じり、市外からの見物客も訪れ、携帯電話で写真を撮す人も。特に今年は「花・人・土佐であい博」の参加イベントとなっていることから観光客も増加している。